まだまだある!週末パス廃止後でも有用なフリーパス切符は近距離移動で使いこなせ!

つい先日、またJRの格安切符廃止の悲報が舞い込んできた。

18きっぷシーズン外の土日祝日限定で南東北・関東・甲信越のJR線&第三セクター鉄道を¥8840で2日間乗り放題出来るフリーパスタイプの切符である「週末パス」が2025年6月27日をもって販売終了となることが発表されたのだ。

週末パスの破格さと利便性についてのブログを丁度執筆しようと考えていたところだったのだが、その矢先の発表だったので筆者としてもかなり予定を狂わされたところだ・・・

最近、JR線の改悪が相次いでいるだけでなく「2024年問題」と言われているバスの運転手不足の煽りを受けた影響か、高速バスの料金も軒並み高騰しているように感じるのは筆者だけではないだろう。

値上げの波が交通にも影響を及ぼしているということだろうか。

そんな時代を我々は生き抜いていかなければならない。

そこで今回は交通費節約術編として、週末パス廃止後・18きっぷシーズン外でも使える有用なフリーパスタイプの鉄道切符を地域別にまとめてみた。

旅行計画の際に役立つ記事になれば幸いだ。

※本記事では年齢制限なく誰でも使うことが可能な切符のみを取り上げるべく、大人の休日俱楽部などの年齢制限のあるお得切符はリストアップの対象外とさせていただく。

フリーパスタイプの切符を使いこなす戦略

週末パスの廃止に伴い、18きっぷシーズン外に長距離利用(複数の地方を跨ぐ300km以上の移動)で使えるフリーパスは事実上消滅したと言ってもいいだろう。

しかしながら、土日祝日の休日限定かつ同一地方内の近距離移動に限定されるとは言っても週末パス廃止日以降も引き続き販売される有用なフリーパスタイプの切符はまだまだ存在するのだ。(休日のみの制約がある切符が多いが、一般的に旅行に出かけるのは土日祝の休日のはずなのでそこまで大きな問題ではないだろう。)

フリーパス切符を使える範囲内の移動においては余程の近距離移動・自宅の最寄りと目的地の往復しか電車を使わないという場合でなければ、それが一番安い交通手段となることが多い。

高速バスは安く乗り換えなく座席も確約されているというメリットは大きいが、高速バスは主要駅が発着であり、旅行先の目的地が主要駅の周辺とは限らないことに加え・ほとんどの人々にとっては自宅の最寄りまでは行ってくれないので、結局主要駅から目的の観光地まで・あるいは自宅の最寄り駅まで鉄道や路線バスを使うことになるだろう。

そのため一見高速バスの方が鉄道より安く見えても追加で使う交通手段の費用を足したら結局鉄道のみを使った方が安いというケースは極めて多い。

そういう意味でもフリーパス切符は主要駅だろうと郊外の駅だろうと自宅の最寄り駅だろうとフリーエリア内であれば自由に乗り降りできて定額で低価格なので格安の交通手段としてかなり優秀なのだ。

早速、東北地方から見ていこう。

CASE1 東北地方の場合

まずは東北地方で使えるフリーパスタイプの切符を紹介する。

東北地方全域とはいかないが、南東北内での移動でかなり有用になりそうなのは「小さな旅・ホリデー・パス」だ。

小さな旅ホリデー・パス土日祝日の他、GW(4月29日~5月5日)夏休み期間(7月20日~8月31日)年末年始(12月23日~1月7日)の間に使用することができる通年販売の1日乗り放題切符だ。

料金は¥2720で対象範囲はご覧の画像の通り。

宮城県は大船渡線BRT・仙台空港アクセス・常磐線の山下駅以南のみ対象外それ以外はJR全線OK。山形県・福島県の主要都市も全て網羅されていて、南端は新白河まで、北端は岩手の平泉駅まで(一ノ関が1駅前なのでギリ含まれる!)。

しかも、18きっぷと違って新幹線の乗車券としても使うことが可能なため特急券だけ追加購入すれば新幹線や在来線特急も乗車可能だ。(最長で「一ノ関~新白河」間を新幹線で移動することが可能。)

参考までに「仙台~郡山」間の普通列車の往復切符を普通に購入すると¥4620。

これを使えば¥1900(ほぼ片道分!)もお得に往復出来るのだ。

ちなみに、「仙台~郡山」を高速バスで移動する場合の料金は宮城交通のバスで片道¥2500(往復¥5000)なのでホリデー・パスなら圧倒的に鉄道の方が安い。(その代わり乗換が無く、席も指定席確約で、「渋滞さえなければ」バスの方がやや早いというメリットはある。)

更に移動距離を伸ばして「一ノ関~会津若松」間を普通の切符で購入する場合は片道で¥5170。

当然ながら移動距離が長くなればなるほどフリーパス切符の効力が発揮される。(尤も、一ノ関~会津を普通列車で移動するには7時間くらいかかり列車の本数もかなり少なく、まず乗換に相当苦戦するので実際にやる人がいたらかなりのチャレンジャーといえるが・・・)

更にちなみに「仙台~福島」間は普通に往復切符を買うと¥2680でギリギリ元が取れない。

近距離の往復で済む場合は普通に切符を買おう。(仙台~福島間の高速バス料金は¥1400で、やはり鉄道の方が若干安い。)

南東北内の移動でそれなりに距離がある(90㎞以上が目安)場合や1日で複数の目的地を巡るために何度も電車を乗降する時(仙台エリアなら列車の本数も駅も多く便利だろう。)の往復手段としてかなりオススメだ。

CASE2 関東地方の場合

続いては関東地方だ。関東地方は私鉄や地下鉄も豊富にあるため、どの鉄道を利用すればよいかわからないという方も多いと思うがその辺もわかりやすくまとめてみたい。

南関東の周遊に!休日おでかけパス

休日おでかけパスはホリデー・パスと同様、通年販売で土日祝日の他、GW(4月29日~5月5日)夏休み期間(7月20日~8月31日)年末年始(12月23日~1月7日)の間に購入・使用することができる1日乗り放題切符だ。

北陸・上越新幹線及び東北新幹線・在来線特急の乗車券として利用することも可能であり、特急券のみを別途購入でエリア内の新幹線・在来線特急を乗車可能。(尤も、有益になる場面は皆無だが。)

こちらも有益になる場面は皆無だと思うのでどうでもいいようだが東海道新幹線は「東京~小田原」間でも乗車不可なので要注意。

料金は¥2720で対象となるエリアはご覧の通り。

首都圏は路線図が多くゴチャゴチャとして混乱しそうだが、わかりやすく言葉でまとめると南関東のJR線が1日乗降自由のフリーパスで

東京都はJR全線乗降可能。

・神奈川県は御殿場線がJR東海の管轄なので乗降不可。東海道本線の西端は小田原まで。それ以外はJR全線乗降可能。

・埼玉県は八高線の北端が寄居駅まで。それ以外はJR全線乗降可能。

・千葉県は成田線の北端が成田駅まで、京葉線・内房線の南端が君津駅まで、外房線の南端が茂原駅まで、総武本線の東端が成東駅まで。久留里線・東金線・空港支線・常磐線は全線乗降可能。

・山梨県は中央本線の「上野原~大月」間のみ乗降可能。

・茨城県は常磐線の「取手~土浦」間、水戸線の「小田林~下館」間、宇都宮線の古賀駅のみ乗降可能。

・栃木県は宇都宮線の「野木~自治医大」間、両毛線の「足利~小山」間のみ乗降可能。

・群馬県は「上越・北陸新幹線の本庄早稲田駅のみ」乗降可能。

以上、こんな内容の乗車券となっている。

このフリーパスの値段¥2720の元を取るためには片道¥1360以上の移動が必要なので、都内・県内のみの移動になる場合は元が取りにくいし、ホリデー・パスと比べてフリーエリアの面積の狭さ(南関東の都県の面積の狭さ)が祟って元を取るのはそこそこ難易度が高い。

例えば、「大宮~横浜」間だと普通の往復切符で¥1900なのでまだまだ元は取れない。

「八王子~千葉」間が往復で通常¥2920なのでこれでようやく元が取れる。往復のみで元を取れる目安としては80km以上の移動距離と考えておけば大体間違いはない。)

もし往復分だけで元を取りたいのなら埼玉県県央部以北から週末に都内・横浜・鎌倉・幕張などに遊びに行く、或いは千葉県外在住民の日帰りディズニー、LCC発着が多い成田空港を使って日帰りの弾丸旅行などというシチュエーションで使うことになるだろう。(特に成田空港・空港第2ビル駅まで行く場合は移動距離が長くなりやすいのでかなり元を取りやすい。)

一例として「熊谷~横浜」間を挙げてみると、通常は往復切符で¥3380となり往復だけで元が取れる。

「新宿~空港第2ビル」間の移動は通常往復で¥3040となるのでこれでも元が取れる。

更に、個人的にオススメなのは「北関東の主要都市~東京・横浜・千葉」の移動だ。

筆者も高崎市に下宿していた時代によく使用した方法で、これでも往復だけで元が取りやすい。

例えば、「高崎~新宿」間の移動を考える。

高崎駅は休日おでかけパスのエリア外となるためもちろんそのままでは使えない。

しかし、その場合はエリアがはみ出る分の往復切符を購入すればよいだけなのだ。

この場合、休日おでかけパスの高崎線の北端が神保原駅までなので「高崎~神保原」間の往復切符を追加で購入することで休日おでかけパスのフリーエリア内に移動・フリーエリア内から高崎駅へ帰ることが出来る。(もちろんフリーエリア内の乗降は何回でも自由!)

「高崎~神保原」間の往復切符は¥480。これに休日おでかけパスの¥2720を足すと合計で¥3200。

普通に「高崎~新宿」間の往復切符を購入すると値段は¥3960なので¥760もお特になるのだ。

同様にして北関東の主要都市から東京まで往復する場合を考えると、

「宇都宮~東京」→ 通常往復¥3960「自治医大~宇都宮」の往復切符+おでかけパス=¥3380

¥580お得!

「前橋~東京」→ 通常往復¥3960「神保原~前橋」の往復切符+おでかけパス=¥3560

¥400お得!

「水戸~東京」→ 通常往復¥4620「水戸~土浦」の往復切符+おでかけパス=¥4700

¥80損。フリーエリア内で複数の目的地を乗降するなら元が取れる。

以上のように、北関東南部から東京へ出る際に往復で鉄道を利用する場合も切符の追加購入+休日おでかけパスの手法を使うことで交通費削減を狙うことが出来るのだ。おでかけパスの利用で元を取る難易度は高いが、JR駅・路線の多さもあり自由度が高いのがメリットなので複数の目的地を観光して乗降回数が増える際に特にオススメだ。

東武鉄道の株主優待券も有力候補

関東は私鉄路線も多く、特に東武鉄道は東京・千葉・埼玉・栃木・群馬の1都5県に跨る広大な路線を抱える大手私鉄だ。(路線総距離は近鉄に次いで日本の私鉄第2位!)

そのため、東武鉄道の株主優待券を金券ショップで購入することによって、場合によってはおでかけパスよりもお得に移動することも可能だったりする。しかもこの方法は土日休日だけでなく平日でも利用可能だ!

東武鉄道の株主優待券は「東武鉄道の路線・駅であればどの出発駅・到着駅でも・有料特急以外ならどの列車でも片道1回分だけ乗車することができる」という内容の切符になっている。

東武鉄道の株主に配付されるものではあるが、別に配付された本人でないと使えないというルールはないため、持っている人なら誰でも使えるし普通に転売されてるし違法でもなんでもない。

間違いやすいところなのは、「各駅停車」だけでなく「普通列車の特急」は乗車可能だ。

乗車不可能なのは「特急券が必要な優等列車」だけ。

特急券が必要な列車は特急券を別途購入しないと乗車不可能なので要注意。(優等列車の乗車券としての利用は可能なので特急券だけ追加で購入すればよい。)

フリーパス切符ではないため片道1回分という制限はあるものの、最長で「桐生・日光・宇都宮・鬼怒川温泉~池袋」などという移動も可能だ。

ちなみに、1枚あたりの相場は¥800~1500くらいといったところだろうか。

金券ショップはシーズン・券面の有効期限などの関係上値段が変動しやすいので確実にこの額であると断言することが出来ない。(ので事前に料金計算しにくいのが難点ではある。)

しかし、上手く行けば東武鉄道の株主優待券2枚で¥2000台で栃木・群馬~東京・千葉を往復することが出来るのはこれ以上安い手段がない破格の裏技と言える。

ちなみに、東武鉄道の路線図はご覧の通り。

念のためではあるが、東武鉄道の株主優待券では「東武鉄道の路線内だけ」しか乗り降り出来ないので例えば東京に出るのであれば行先が「池袋or浅草」周辺に限られるので、別の目的地(新宿・渋谷・東京駅周辺など)に行きたい場合は池袋や浅草から別の交通手段を使う必要があり制約は大きい。

しかし、先ほども言及したように場合によっては休日おでかけパスよりも安く移動できる可能性を秘めていることと金券ショップで優待券さえ入手できてしまえば平日も含め365日利用可能な手段であるメリットがあるので、十分な有効策と言えるだろう。

CASE3 東海地方の場合

次は東海地方だ。一口に東海といっても定義によって変わるが、ここでは静岡県・愛知県・岐阜県・三重県に加えて山梨県・長野県・滋賀県の一部も東海地方の対象となる。

JR東海版の週末パスはこれからも健在!

JR東海版の週末パス・正式名称「JR東海全線&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」はJR東海の全線と予め指定された16社の私鉄路線の指定区間の普通列車を2日間乗り放題出来るフリーパスタイプの切符だ。

こちらの切符も同じく新幹線の乗車券として使用することが可能であり、特急券だけを別途購入すれば「熱海~米原」区間内の東海道新幹線を利用することが出来る。(但し、4回までの制限つき。

通年販売ではあるが、GW(4月27日~5月6日)・お盆休み(8月10日~8月19日)・年末年始(12月28日~1月6日)は使用不可となる(JR東日本のフリーパス切符とは逆のパターン)ので要注意。

こちらの切符は2025年7月以降も販売継続されるどころか同年4月から使用可能日程が拡大されることが発表されており土日祝日の休日だけでなく「休日の翌日の平日」も有効となるのだ。

従来は2日間フルで利用したければ土曜日に買って翌日の日曜と2日間で使うくらいで、日曜日購入の場合は翌日の月曜日が祝日でないと2日目は無効となってしまうシステムだった。

しかし、ルール改正後は日曜日に購入した時「翌日の月曜日が祝日でも平日でも無条件で」2日目もフリーパスが有効となるのだ。(要するに1日目が土日祝日であれば2日目は平日でもOKということ)

どこぞの年々サービス改悪していく不親切な東日本の某クソ鉄道会社とは大違いである。

料金は¥8620で対象となるエリアはご覧の通り。

関東圏と違ってJR路線はあまり多くないが、私鉄路線が16社も乗れるので対象エリアがやや複雑。

JR線はJR東海の管轄路線であれば全線・全駅OKなのでわかりやすい。(但し、東海道本線の「熱海~国府津」間はJR東海の管轄外となるので国府津駅まで行きたければ遠回りでも必ず御殿場線を乗車する必要がある。追加購入なしでフリーエリア外の路線を乗車することは違反乗車なので厳に慎むこと。

私鉄路線で乗車可能なエリアは画像を参照して頂きたい。(全て列挙すると記事が冗長になってしまうため割愛。もう既にこの時点でも割と長くなってしまった・・・)

たびきっぷの縮小版もある!

有効期間が1日だけかつフリーエリア区間が狭い代わりに値段が安いタイプのフリーパスもある。

休日乗り放題きっぷ

青空フリーパス

の2種類だ。

まず、青空フリーパスは料金¥2720でフリーエリアはご覧の通り。

静岡・山梨エリアのJR東海路線が全線1日間乗降自由と考えればよい。(たびきっぷと同じく、東海道本線の「熱海~国府津」間は乗車不可。)

続いて、青空フリーパスは料金¥2620でフリーエリアがこちら。

愛知・岐阜・三重エリアのJR東海一部路線が1日間乗車可能だ。(高山本線は下呂駅まで、中央本線は木曾平沢まで、飯田線は飯田まで。)

青空フリーパスの方が休日乗り放題切符よりも¥100安いのに路線も多いという謎の内容になっているが、公式サイトそのままの情報であり間違いではない。

要領としてはJR東日本の「休日おでかけパス」と大体同じだが、JR東海の上記2種の切符は新幹線の乗車券としては使用不可(新幹線を使いたければ特急券と乗車券が両方必要)なのでそこだけは相違点。

ちなみに、青空フリーパスは東端が二川駅までとなっているが「浜松~二川」間の往復切符¥1020を追加購入して青空フリーパスと併用すれば「浜松~名古屋」を¥3640で往復可能だ。(通常往復¥3960のため¥320お得!)

たびきっぷと休日乗り放題きっぷ及び青空フリーパスはどちらがよりお得になるのかはケースバイケースとなるので必要に応じて使い分けるとよい。2日間フル活用して元を取れるのであればたびきっぷがいいし、1日だけで区間も狭くてよいのであれば休日乗り放題きっぷor青空フリーパスを選べばよい。

CASE4 関西地方の場合

次は近畿地方だ。先に残念なお知らせだが、JR西日本には有用と言えるレベルのフリーパス切符はほぼ皆無と言ってもよい。(あっても京阪神エリア・北陸エリア・各府県内限定などフリーエリアがかなり狭く実用的とは言い難い。)特に、中国地方に関してはJR西日本の路線しかないエリアが大半を占めるため鉄道の移動はあまり推奨できない。例えば、「岡山~広島」間を例に挙げてみると、鉄道の移動だと乗換最低1回は必須で所要時間約3時間片道¥3080だ。一方、高速バスだと「岡山駅~広島バスセンター」で所要時間約2時間半で片道¥3100だ。もちろん乗換も無ければ席は確約だしバスの方は広島駅ではなく繁華街の紙屋町まで行ってくれる。たった¥20の安さのために鉄道を取る理由は無い。

山陰地方は鉄道路線自体が少ないし本数もかなり少なく、主要都市の松江・出雲・鳥取・米子でさえ普通列車が1時間以上来ない時間帯もある。

以上の事情から、中国地方の移動は高速バスが得策と言える。

一方、関西エリアではこのようにJR西日本がケチなのに引き換え私鉄の充実ぶりは日本一と言ってもよく、近鉄や阪急電車は特に最安手段となりやすい。

まずは関西地方でフリーパスタイプではないものの、以下のようなお得切符をオススメする。

私鉄日本一の近鉄!株主優待券で近畿から名古屋まで移動可能

前述のように近鉄は路線総距離で私鉄第1位という広大な路線を抱えており、近畿地方のみに留まらず名古屋まで路線が伸びている。

近鉄の株主優待券は東武鉄道の場合と同様に「近鉄の路線内であればどの駅出発・到着でもOKの片道分乗車券」だ。

東武鉄道と同じく「各駅停車」だけでなく普通列車の「特急」も乗車可能だ。

「火の鳥」などの優等列車に乗車する場合は特急券を追加で購入しなければならないので注意。(優等列車の乗車券として使うことは可能なため追加購入は特急券のみでよい。

相場は1枚当たり¥2500前後。

近鉄の路線図は画像のサイズの関係上こちらのリンクを参照して頂きたい。

「大阪(難波・上本町)~名古屋」間を最安¥4000で往復することも可能で、同区間の移動でこれ以上安い方法は18きっぷを除けば皆無だ。平日なら高速バスが最安だが土日はさほど鉄道と変わらない。

注意点としては、近鉄の路線図をご覧頂いたらお分かりの通り神戸・梅田に近鉄が通っていないのでそちらが目的地(出発地)である場合は近鉄の範囲外になってしまうことだ。

更に、近鉄には大阪と京都を直接結ぶ路線もない。

そのため、近鉄は「京阪神」の移動というよりは「京阪奈(けいはんな)、大阪は難波以南」及び「名古屋・三重方面から関西南部へ(又はその逆)」の移動向けだ。(特に奈良県が目的地・出発地の場合は近鉄が非常に強い。)

京阪神の移動は阪急が安い!

こちらは特にフリーパス切符とか優待券の類でないのだが、京阪神エリアで最も安い交通手段を取りたいのであれば阪急電車一択であるということを説明したい。

例えば、一番距離を長く「京都(河原町)~(神戸)三宮」を例に挙げると、JRで移動するなら普通切符で片道¥1110かかるのに対し、阪急電車は片道わずか¥640で半額近く安い。

距離を短く「大阪(梅田)~(神戸)三宮」間を見てみても、JRでは¥420で阪急は¥330だ。

このように、京阪神エリアでは阪急電車が最安の座を堅持しておりJRが最も安くなるということは全くなくJRが勝てる要素は「新快速の速達性」くらいしかないのだ。

CASE5 北陸地方の場合

北陸地方は北陸新幹線の延伸に伴いJR線が廃止となり第三セクターに移管しているケースが多い。

そのため、北陸内を鉄道で移動する場合は複数の三セクを乗る必要があり、北陸エリアのフリーパスは三セクも対象路線に含まれる。

北陸おでかけtabiwaパスは料金¥2900「tabiwa by WESTER」に無料会員登録することで購入することが可能なネット限定のフリーパス切符だ。

フリーエリアはご覧の通り。

東端は新潟県の「直江津駅」まで、西端は福井最西端駅の「青郷駅」まで1日間乗り放題だ。

フリーエリアの狭さもあり元を取るのはかなり難しく「富山~金沢」間でも通常往復¥2580なので元が取れない。

もう少し南まで行って「富山~小松」間だったら通常往復¥3800なので元が取れる。

「富山~福井」間なら片道で通常¥2930なので片道だけで元を取れる。

北陸在住で富山・金沢・福井の北陸3大都市を1日で巡るならこのフリーパスが有効に使えるだろう。

使用用途がかなり限定的で1泊以上しない限りは北陸外からの観光にはあまり使えないのが難点だ。(尤も、それはどの地域のパスでもそうだが。)

CASE6 四国地方の場合

一応四国地方もJRは独立しておりJR四国というJR系列の一員だ。

JR北海道と同じく株式非上場なため株主優待券はないものの、四国の狭さ(実際の感覚としては全然狭くないのだが)もありJR四国全線OKのフリーパス切符と非常にわかりやすい。

四国再発見早トク切符は通年販売で使用不可期間は特になく、土日休日ならいつでも使用可能な1日乗り放題のフリーパス切符だ。

有料特急の乗車券として使うことはできない。特急を使うには特急券だけでなく乗車券も別途必要。

価格は¥2400でフリーエリアはご覧の通り。

JR四国の普通列車が全線+JR四国運営の一部路線バスと土佐くろしお鉄道の「窪川~若井」間のみが1日だけ乗り放題。

・・・と、ここまでは聞こえがいいように思うが、JR四国の路線は普通列車の本数がかなり少なく1日に数本しかない「難所」が多いのでこの切符を使って1日で四国を一周しようなどという甘っちょろい考えでいたら痛い目に遭う。

例えば、松山から高知に行くためにはこの経路を取ることになるが、たった約290kmの移動で所要時間はなんと10時間超え。その日のうちに行って帰ってくることすら出来ないのだ。

ちなみに、わかりやすく例えるとすれば「東京~福島」が大体同じくらいの距離約270kmで同じくらいの出発時間に設定すると所要時間は約5時間半だ。

距離は20kmくらいしか変わらないのに所要時間は約半分である。

JR四国の普通列車での移動がどれだけ難しいかお分かりいただけただろうか。

もし利用する際は「高松~松山」間の移動(目安として200km)くらいを上限として利用することを推奨する。(片道で通常¥3960なのでこの切符の値段自体はかなり安いのだ。値段自体はね・・・)

ちなみに、利用する際は「利用したい日の前日までにこの切符を購入する必要があり、当日使いたい時にその日の使用分を購入することはできない」ので要注意。(JR東日本の週末パスと同じルール。)

使う予定がある場合は予めJR四国のみどりの窓口・指定席券売機のある駅で購入するか、小見出し冒頭にあるJR四国ツアー公式サイトのリンクからweb申込しよう。(web申込には無料会員登録が必要。)

CASE7 九州地方の場合

ラスト、九州地方だ。九州もJRは独立していてJR九州だ。

こちらは株式上場企業のため優待券が存在する。しかも、その優待券の内容が他のJR各社とは一線を画しており「JR九州全線1日間乗り放題のフリーパス切符」となっているのだ。{JR他社の株主優待券は切符購入の際に使用する割引券タイプ(1割~5割)の券面だ。}

例によって、配付された本人でなくても持っていれば使用可能なため金券ショップで普通に購入できるし全く何の違反にもならない。

相場は大まかに一枚当たり¥2000~4000くらいといったところだろうか。

鹿児島本線の「小倉~熊本」間だったら列車の本数も多いし小倉より南からスタートして「博多~熊本」間でも往復で通常¥4340なので優待券で間違いなく元が取れる。

長崎本線の「鳥栖~長崎」間も普通列車は多くはないが決して少なくもない。「博多~長崎」なら片道所要時間約5時間なので観光も楽しみながら十分日帰りで往復出来るし通常価格は往復¥7480だ。

なお、高速バスで移動となると費用は「博多~熊本」間は片道で¥2500であり、「博多~長崎」間は片道で¥2900となる。「博多~長崎」間は高速バスなら約2時間なのでスピード重視なら高速バスがオススメ。)

JR九州の株主優待券がいかに破格かお分かり頂けるだろう。

1つ注意したい点としては、「肥薩線の八代~吉松」区間が2020年7月の豪雨で災害不通・復旧のメドは未だに立っていない(赤字路線ということもあり全線再開は絶望的。)ので、鹿児島から熊本(又はその逆)に1日でJR普通列車のみで行くことは絶対に不可能だ。

途中で肥薩おれんじ鉄道という第三セクター(元JR線)に乗り換える必要があり、その区間はもちろん株主優待券の対象外となるので別料金。だったら「鹿児島中央~新八代」間だけ新幹線を使った方がよっぽどマシだ。値段もさほど変わらないし何なら特急券のみでいいので自由席なら新幹線の方が安い。

「日豊本線回りがあるじゃないか」と思いましたか・・・?残念。そっちは鉄道ヲタクの間ではもはや常識な日本最難関区間の1つとして挙げられる「延岡~佐伯」区間がある。

この区間、普通列車の運行が延岡始発の佐伯行き(大分方面)が早朝と夜に1日2本・佐伯始発の延岡行き(宮崎方面)の列車に至っては、ななななんと驚異の早朝の1日1本のみなのだ。

つまり「佐伯~延岡」間の特急通過駅は宮崎方面の列車が早朝6時7時台に終電を迎えるということだ。

はっきり言って18きっぷなどの鈍行フリーパスユーザーにとっては地獄の区間といってよい。

・・・ともかく、鹿児島・宮崎および熊本県南部では株主優待券はあまり得策ではないということだ。

よって、もし利用するなら事実上「九州北部フリーパス」くらいの感覚で使わざるを得ない。

日豊本線も「小倉~大分」間なら本数は十分にあるし、豊肥本線は途中の本数こそかなり少ないが「熊本~大分」間を鈍行のみで移動することは普通に現実的な手段の範疇に収まる。(久大本線は途中本数が少ない区間があるのでオススメしない。久留米から大分を目指す経路でも遠回りの日豊本線の方が早い場合が多い。)

九州北部から九州南部(或いはその逆)の移動をしたい場合は高速バスを使うことを推奨する。(というか事実上これ以外に安い手段はないと考えてもいい。)

まとめ

かなり記事が長くなってしまったが、いかがだっただろうか。

週末パス廃止は東日本民にとってはかなりの大激痛であることは間違いないが、それでもまだまだフリーパス切符や各社株主優待券など格安で交通手段を確保する手段は各地域に残されている。

今度の交通費節約術編の記事では別の地域に移動(長距離移動)する際の節約テクニックをまとめられたらと思っている。

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